vol.2 大見佳弘さん
自動車から航空、宇宙、産業機まで、幅広い分野に渡って設計を手掛ける会社にお勤めの大見佳弘さんにお話を伺いました。
設計会社にお勤めの大見佳弘さん
大見さん:産業系の会社のクライアント先に常駐し、ある設備装置のための配管設計を担当しています。忙しいときには1日中CADを使うこともありますが、イメージとしては一日の半分位はCADを使って設計し、残りは書類作成をしている感じです。たまに工事、組み立ての現場へ行くこともあります。工事スケジュールがあるので、設計締め切間近など忙しい時期もありますが、最近は残業することを厳しく制限されているので深夜まで残業することはありません。
――2次元と3次元CADはどちらを使われているのですか?
大見さん:2D、3D CAD両方を使っています。今のクライアントは2D CADが主流で、3D CAD技術者が少ないため、2Dでは確認が難しい構造を3D図面におこすことを頼まれることもあります。
私自身は、2D、3Dとあまり意識はしていません。クライアント先や設計するものによって使い分ける感じです。ただ3Dを操作できる人はそれほど多くないので、3D CADが使えるのはスキルの売りになると思います。
――最初から設計を仕事にされたのでしょうか?CADはどこで勉強したのでしょう?
大見さん:学生の頃から設計に携わる仕事を志望していたので、今の設計会社へ就職しました。CADは大学の授業で触りましたが、本格的に学んだのは入社後の研修で2D CADソフトと3DCADのCATIAを学びました。会社は自社で設計するものとクライアント先で設計するものと大きく2つのタイプがあり、私は入社当時からクライアント先に常駐して設計をしています。
――最初に配属されたクライアントはどのようなところだったのでしょう?
大見さん:最初のクライアント先での仕事は宇宙関連企業向けの設計です。宇宙空間での実験に使うための機器の開発を手伝いました。50?60点くらいのパーツで構成されるボックス型の機器です。後にその機器が宇宙飛行士と写っているパネルを見る機会があり、自分が設計したものが使われていて嬉しかったです。
――クライアントによってCADソフトウェアも設計するものも変わるようですね。
大見さん:はい、クライアントによりSolidworks、Inventor、その他のソフトウェアを使います。でも基本的な機能は同じなので、一つのソフトウェアができれば問題はないです。設計するものについては、クライアント先が決まったら、本を読んだりして事前に勉強もしますが、やはり仕事に入ってから現場でやりながら覚えていきます。
――最後に、今後学びたいことや伸ばしたいスキルなどありましたら教えてください。
大見さん:今は目に見えるハード系の設備の設計をしていますが、それだけではなく、目に見えない電気系やソフトに関する知識を学びたいと思っています。それが自分の成長にもつながると思いますし、将来は自分一人でこの分野全体を見られるようになりたいと思っています。
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大見さんのお話から、CADをツールとして使いこなし設計者として充実した仕事をされているご様子が伺えました。将来に向けての積極的なビジョンもお持ちで、今後のご活躍を応援しています。